皆さんはお寺の宿坊、ご存知ですか?以外と知られていませんが、実は宿坊は一般の方々が利用できるお寺の宿泊施設としてひそかな人気です。早朝の勤行の雰囲気などは、お寺の静寂さを感じられ、厳かで清々しい気持ちになれる機会。今回はそんな宿坊を利用する前に知っておきたいお寺の宿坊利用の5つのポイントをご紹介します。
1.豪華なものから簡素なものまであります。どんなレベルの宿泊をしたいのか
宿坊には、まるでホテル!というものから、お寺の管理者の家の一部をお借りしたようなものまでさまざまです。自分はどういったところに泊まりたいかをイメージしてから予約してくださいね。せっかく宿坊にきたのに、組織化された美しいホテルのような部屋に通されてがっかり、という人もいるでしょう。また、他の人との距離が近すぎて、子どもがうろうろ部屋を通りかかったりするのを煩わしく思う場合もあります。その辺の判断は、ずばり価格です。そこそこ高ければ独立性を期待できますし、安ければ雑魚寝状態、という具合です。SNSなどでアップされた写真を見て、部屋の様子などは事前にチェックするといいでしょう。
2.子供の宿泊は大丈夫かチェック
宿坊に興味がある方で、ご家族で小さなお子さんをお連れして宿坊体験をしたいとお考えの方もいるのでは?しかし、宿によっては子供の宿泊には適さないところもありますので、予約時に必ず確認してください。他のお客様に迷惑をかけるのマナー違反は、自分も周りも嫌なものです。お子さんの年齢にもよりますので、事前に宿と相談することが大事だと言えます。
3.食事
宿に泊まる際の情報で欠かせないのが食事。精進料理を出すところが多いですが、四国の遍路ではカツオのたたきなども普通に出てきます。雰囲気を重視したい方には、こういった料理が出てくることに違和感を感じる場合もあります。また、宿のご家族が普通に食事をしている隣で、衝立を立てていただく、なんてこともあり、隣から焼肉の匂いがプンプンしてくるところで精進料理をいただいたこともあります。食事を重視する人にとっては、ここはポイントです。是非事前にチェックしてみてくださいね。
4.冷暖房
お寺は山奥にあることが多いので、夏でも涼しいことを想定して、部屋に冷房がついていないことも多いです。しかし、最近の夏は山奥でも十分暑いです。暑がりな人、夜ゆっくり休みたい人は事前に聞いておいた方がよいでしょう。ふすまで仕切られた部屋がつながっている形状の宿は、どこか一つの部屋に冷房があり、他の部屋には欄間を通って冷気をおくるところもあります。寒すぎる、なんてこともありますのでご注意を。
5.勤行の場所
朝の勤行が楽しみの方にとっては、勤行の場所は重要です。宿の一角に細々と設けられたお堂で行われるときはがっかりしてしまう場合も。一方、ものすごい数の階段を登った先にやっとある本堂で行われるときは、朝からかなりの体力を使い、夏場は蚊に刺されながら行くので、かなりの覚悟が必要です。勤行は欠かせない、という人は、どこで行われるのか確認してから出かけた方がいいかもしれません。
いかがでしたでしょうか。
宿坊の宿泊体験はいつものホテルとはかなり異なることも多いので、事前に確認しておくことはとても大事です。ご自身の旅のご予定に合わせて確認して、是非宿坊の貴重な非日常体験を体感してみてくださいね。
記事トップ画像出典:信州善光寺 縁起堂 永代宿坊 淵之坊